かなたむんむんブログ

むんむんっとした事を書き綴ります

吹雪と綿雪

 すばらしいイラストに出逢ってしまい、自分の脳内妄想が爆発をおこしたので、珍しい速さで反応。


手をつなごうと思ったけど   (True Sister Freedom)


 吹雪と綿雪。ユキユキ!


 ここのところ吹雪の体調変化でえらい騒ぎのトゥルー界隈ですが、
 なかでも真っ先にその事態を伝えてくれた綿雪の心配は大変なものでしょう。
 身近に「死」を感じている綿雪だから、
 年齢は幼くとも「吹雪がいなくなってしまう」ことをリアルに想像してしまったり。
 いつもは自分が倒れる立ち場だからこそ、それが逆転することで、
 彼女の心の痛みが倍増する部分もあるのかもしれません。


 そんなことを考えたりしていたところにこの素敵イラスト。
 イラストだけでなく、考察も素晴らしい。
 そしておまけイラストで、カナタの脳内の綿雪×吹雪(もちろんリバ可)ゲージがmaxで振りきれたのでした…!
 綿雪可愛すぐる。


 綿雪と吹雪の何が良いって、この二人だと綿雪が能動的になる、ところなんですよね。
 綿雪といえば、普段は皆に心配される側で、本人自身も控えめな性格で。
 日記では結構甘えてくれるけれど、それも『〜してくれますか?』と受け身なお願いなことが多くて。
 でも、今回の日記では、ものすごく切実に吹雪を心配する綿雪の姿が伝わってきます。


 やっぱり歳の近い姉妹には独特の繋がりがあるのかなぁ。
 この二人は、体調が不安定だったり、名前が似ていたりと共通点も多いですしね。


 そしてそんな妄想を膨らませた結果こんなSSが出来上がりました。






べびプリSS


  『冷たい温もり』   綿雪&吹雪


  吹雪ちゃんは、ユキの一つ年上のお姉ちゃん。
  年は一つしか違わないけれど、すごく落ち着いていて賢くて――


  でも、本当はすごく、優しいの。




  ユキがお熱を出して部屋でお休みしてる時。
  熱に弱い吹雪ちゃんは、お姉ちゃん達に、ユキのお部屋には行っちゃダメ、って言われるんだけど。



  でも、実はね、いつもこっそり来てくれるの。


 「私の免疫能は、現在正常に機能しています。
  私がウイルスに感染し熱を出す確率は、この家の中なら、どこにいても変わりありません。
  
  それに、私が熱を出す原因は、綿雪とは違って、感染性のものではないのですから――
  不用意な接触を持たなければ、問題ないのです」



  そう言って、
  ユキが少し元気になって、ベッドの上で起きていられるようになった頃に、
  そっとご本を持ってきてくれたりするんです。


  吹雪ちゃんが勧めてくれるご本は、どれもとっても難しくって。
  ユキにはちっともわからないことばかりなのだけれど。


  でも、ご本の中には、ユキの知らない、吹雪ちゃんの世界が広がっているような気がして。


  だから、ユキ、ページを捲っているだけでね、
  少しずつ、吹雪ちゃんに近づけるみたいで、すごく嬉しいの――。




  それにね。
  お姉ちゃん達が吹雪ちゃんに、ユキに会わないように注意するのは、
  実際、ユキがお熱を出したすぐ後に、吹雪ちゃんが倒れてしまうことがよくあるからなのよ。



  でも、ユキ知ってるの。
  吹雪ちゃんが倒れてしまうのは、吹雪ちゃん自身が言うとおり、
  ユキのお風邪が移っちゃっうわけじゃなくて――




  ・・・お姉ちゃん達には、内緒にしておいてね。




  本当は、ユキのお熱が一番高い時に。
  吹雪ちゃんがそっとやって来て――ユキの体を、きゅっと冷やしてくれるからなの。


  必ず、ユキが眠っている時だから。
  吹雪ちゃんは、ユキがそのことに気づいていないと思っているけれど。



  でもね、ユキ、眠っていてもわかるの。
  苦しい夢の中で、ユキのおでこを両手で優しく包んでくれる、あの冷たさは。


  絶対に、吹雪ちゃんの手のひらだってこと――。



  吹雪ちゃんは、ユキの大事な、大事な、お姉ちゃんです―――。